当サイトの記事は、造幣局・日本銀行・貨幣博物館・財務省・国税庁など公的機関の情報、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。買取店の参考価格は記事執筆時点の公式表記で、日々変わります。
蔵や仏壇の引き出しから、四角い穴の開いた銭がじゃらじゃら出てきた。表に「寛永通寳」とあれば、それは江戸時代の寛永通宝です。
結論から言うと、寛永通宝の価値は「どの種類か」と「どんな状態か」で大きく変わります。たくさん作られたので手頃な物が多い一方、珍しい種類には高い評価がつくこともあるんです。
この記事を読めば、手元の寛永通宝のどこを見ればいいか、何十枚もある時にどう扱えばいいかが分かります。
祖母の家から寛永通宝が缶いっぱい出てきました。昔のお金だし、全部売ったらけっこうな値段になりますか?
数が多くても、1枚ずつの値段は種類と状態しだいなんです。まずは磨かずにそのまま、裏の模様ごとに分けてみましょう。
寛永通宝の今の価値は「種類」と「状態」で決まります
『寛永通宝っていくらなの?』と、まず相場を知りたいですよね。ただ、古銭の相場を公的機関は出していません。
造幣局も、古いお金の市場での価値は把握していないと答えています。そのため、現在の価値は買取店の公式情報と、実際の査定で確かめることになります。
- 寛永通宝は1636年から幕末まで長く作られたので、たくさん残っています。
- 広く流通した種類は、控えめな査定額になる場合もあります(バイセル公式FAQ)。
- 書体が珍しい物、鋳造の元になった母銭、珍しい種類は高く評価されることがあります。
- どの種類でも、磨いたり洗ったりすると評価が下がるおそれがあります。
おたからやの公式FAQでも、寛永通宝などの古い硬貨は「種類、鋳造時期、文字の違い、保存状態によって評価が変わります」と説明されています。多く残っている種類もあるけれど、特徴や状態によっては収集品として評価される、という答えです。
じゃあ、ほとんどは値段がつかないってことですか?
そうとも言い切れません。まとめて査定に出すと、複数点でいくらという形で値段がつくこともあります。珍しい1枚が混ざっていないかを確かめる意味でも、見てもらう価値はありますよ。
寛永通宝とは?当時の価値と今の価値
寛永通宝は、江戸幕府が1636年に発行した銭です(貨幣博物館)。「寛永」の年号(1624〜1644年)が終わった後も、幕末まで作られ続けました。
1670年には、寛永通宝以外の銭の使用が禁止されています。江戸の人にとって、寛永通宝はまさに毎日使う小銭だったんですね。
寛永通宝の当時の価値
当時の価値を知るには、江戸のお金の単位を押さえておくと分かりやすいです。
| 単位 | 江戸時代の決まり(貨幣博物館) |
|---|---|
| 一文銭 | 銭1枚=1文 |
| 貫(かん) | 1,000文=1貫文 |
| 金との交換 | 江戸初期・元禄期は金1両=銭4,000文、天保期は金1両=銭6,500文 |
| 四文銭 | 1枚で4文として使う銭(1768年から) |
一文銭は1枚で1文、四文銭は1枚で4文です。紐に通して1,000文をひとまとめにした単位が「貫」でした。
寛永通宝は今の価値でいくら?
『江戸時代の1文は、今のお金で何円なの?』と気になる方も多いはずです。実は、はっきりした答えはありません。
造幣局は「明確にお答えすることはできません」と答えています。貨幣博物館は目安として、18世紀の1両を米の値段で約8万円、大工の賃金で約41万円と紹介しています。
1文はその1両の4,000分の1ほどなので、ずいぶん小さなお金だったことが分かります。何で比べるかで大きく変わるので、あくまで目安として見てください。
明治政府は、江戸時代の銭を新しい単位に読み替えて使わせていました。
貨幣博物館の資料では、寛永通宝の鉄一文銭は「1/16厘」とされています。
1円未満のお金は1953年12月31日限りで使えなくなったので、今のお金としては使えません。
和同開珎や永楽通宝とはどう違う?
和同開珎は708年に発行された古代のお金で、寛永通宝より900年以上前の物です。永楽通宝は中国の明で作られ、日本でも使われた渡来銭です。
| 銭 | 時代 | 寛永通宝との違い |
|---|---|---|
| 和同開珎 | 708年発行(古代) | 国が作った古い銅銭。残っている数が違う |
| 永楽通宝 | 明の銭(中世に流通) | 中国で作られた渡来銭 |
| 寛永通宝 | 1636年発行(江戸時代) | 幕末まで長く作られ、たくさん残っている |
| 文久永宝 | 1863年(幕末) | 同じ四文銭だが、幕末に出た別の銭 |
古い時代の銭ほど高い、とは限らない点も覚えておきましょう。それぞれの価値は和同開珎の価値や文久永宝の価値で紹介しています。
寛永通宝の種類と見分け方
寛永通宝と一口に言っても、種類はとても多いんです。まずは大きな分け方を知っておくと、手元の物がどれに近いか見当がつきます。
| 見るところ | 主な種類 | 見分けの目印 |
|---|---|---|
| 額面 | 一文銭・四文銭 | 四文銭は1768年から作られ、裏に波の模様がある |
| 素材 | 銅銭・鉄銭・真鍮の四文銭 | 鉄銭は1739年から作られ、のちに中心になる |
| 作られた時期 | 古寛永・新寛永 | 製造時期で分ける呼び方(なんぼや公式の説明) |
| 裏の模様 | 何もない物・文字がある物・波がある物 | 裏の文字や波は、細かい種類を分ける手がかり |

寛永通宝の一文銭と四文銭
一文銭は、裏に何もない物や、文字が1つ入った物があります。裏に模様がない寛永通宝は一文銭であることが多く、たくさん残っている種類です。
四文銭は、1768年に真鍮で作られたのが始まりです。裏に波の模様があるので、「波銭」と呼ばれることもあります。
幕末から明治にかけては、鉄製の四文銭も大量に作られました。同じ四文銭でも、真鍮か鉄かで見た目がかなり違います。
裏に「文」「元」がある寛永通宝
裏に「文」や「元」などの文字が入った寛永通宝もあります。こうした裏の文字は、細かい種類を見分ける時の手がかりの1つです。
ただ、どの字がどの種類に当たるかは、書体まで見て判断する細かい分類になります。裏に文字があるだけで価値が高いとは言えないので、査定で確かめてみてください。
裏の波は「11波」「21波」と呼び分けることも
四文銭の裏の波は、波の数を数えて「11波」「21波」と呼び分けることがあります。知恵袋でも「裏が11波だけど年代は?」という相談が見られます。
波の数は種類を見分ける目印になりますが、それだけで値段は決まりません。書体や状態と合わせて見てもらうのが確実です。
古寛永と新寛永
なんぼやの公式ページでは、寛永通宝は製造時期によって「古寛永」と「新寛永」に分けられると説明されています。古寛永の中でも「二水永」は特に希少性が高いとされる種類です。
古寛永と新寛永の見分け方は書体の違いが中心で、慣れないと判断が難しいところです。詳しい分け方は寛永通宝の種類一覧で紹介しています。
銭の文字は上・下・右・左の順に読むと「寛永通寳」になります。時計回りに読むと「寛通永寳」になるので、その読み方で調べる方もいます。
「寳」は「宝」の昔の字です。崩れた字が似て見えるため、「寛永通賓」「寛永通賽」「寛永通楽」と検索されることもあります。
価値が上がる寛永通宝の特徴
ここが一番知りたいところですよね。公式情報から読み取れる「評価が上がりやすい条件」は、大きく4つです。
- 文字の書体が珍しい物(バイセル公式FAQ)
- 鋳造の元になった母銭(ぼせん)と呼ばれる物(バイセル公式FAQ)
- 島屋文・二水永など、珍しいとされる種類
- 錆や欠けが少なく、文字がはっきり読める物
母銭は、銭を大量に作る時のお手本になった銭のことです。普通の銭と並べても見分けにくいので、専門の査定士に見てもらうのが近道です。
公式に出ている寛永通宝の相場帯
寛永通宝の相場を数字で載せている買取店は多くありません。買取福ちゃんの公式コラム(2026年3月21日掲載)には、種類ごとの相場帯が出ています。
| 種類 | 公式コラムの相場帯 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 寛永通宝(島屋文) | 10万円〜30万円 | 珍しいとされる種類。書体の見極めが必要 |
| 寛永通宝(二水永) | 数千円〜5万円 | 古寛永の中で希少性が高いとされる |
| 寛永通宝(松本銭) | 数百円〜1万円 | 種類が分かっても状態で幅が出る |
このコラムには「製品の状態によっては買い取れない場合がございます」という注記があります。表の金額は今の買取価格を約束するものではないので、目安として見てください。
島屋文のように相場帯が高い種類は、ごく一部です。『もしかしてうちのも島屋文?』と期待しすぎず、まずは査定で種類を確かめてもらいましょう。
実際の買取の例
バイセルの穴銭のページには、「寛永通宝など複数点」が買取金額4,660円という例(買取日2025年11月16日・店頭買取)が載っています。これは複数点をまとめた金額で、1枚あたりの値段ではありません。
たくさんの寛永通宝は、こうした「まとめていくら」という形で値段がつくことが多いと考えておきましょう。プレミアがつくのは、その中に珍しい1枚が混ざっていた時です。

査定で見られるポイント
査定の場で何を見ているのかが分かると、納得しやすいですよね。おたからやの公式FAQでは、古銭の査定で見るところを次のように挙げています。
| 公式FAQで挙がっている点 | 寛永通宝で言うと |
|---|---|
| 発行年代・種類 | 古寛永か新寛永か、一文銭か四文銭か |
| 素材 | 銅・鉄・真鍮のどれで作られているか |
| 刻印の状態 | 「寛永通寳」の文字や裏の模様がくっきり残っているか |
| 汚れ・保存状態 | 錆や欠け、磨き傷や洗浄跡がないか |
| 希少性 | 書体や種類が珍しいか |
鉄銭は錆びやすいので、同じ種類でも状態の差が出やすいところです。錆を落とそうとせず、そのまま見てもらいましょう。
鑑定書は取ったほうがいい?
『高く売るなら鑑定書が要るのかな』と考える方もいますよね。日本貨幣商協同組合は、収集用の貨幣に鑑定書を出しています。
ただ、鑑定料は品物の時価が10万円未満でも11,000円(税込)かかり、鑑定には2週間〜2ヶ月ほど預けることになります。多く残っている種類の寛永通宝なら、鑑定書を取る前に、まず買取店の査定で種類を確かめるほうが現実的です。
大黒屋のように、日本貨幣商協同組合の鑑定書があれば評価を上げると公式に案内しているお店もあります。珍しい種類だと分かった時に、改めて考えれば十分ですよ。
寛永通宝が何十枚もある時の調べ方と売り方
寛永通宝は1枚だけでなく、何十枚、何百枚とまとめて出てくることが多いですよね。慌てて1枚ずつ調べなくても大丈夫です。
- 磨かず、洗わず、紐に通したままの物はそのままにしておく
- 裏に何もない物・文字がある物・波がある物の3つに分ける
- 色の違い(銅色・黒っぽい鉄・黄色っぽい真鍮)でも分けて、写真を撮る
- 文字がくっきりした物や、形がきれいな物を別にしておく
- 買取店で全部まとめて査定を受け、明細を聞く
紐に通して整理し直すのも控えましょう。バイセルの公式FAQでは、錆を落とそうと洗ったり、紐に通すなどの整理をしたりせず、そのまま出すのが高価買取のポイントだと案内しています。
きれいにしようと、歯ブラシや薬品で磨いてしまうことです。
おたからやの公式FAQでも、磨き傷や洗浄跡がつくと収集品としての評価に影響する場合があると注意しています。
買取店によって寛永通宝の扱いは違います
穴銭の扱いは、お店によって違います。おたからや・バイセル・買取福ちゃん・買取大吉は、寛永通宝などの穴銭を査定の対象として案内しています。
一方、大黒屋は公式ページで穴銭を買取対象外としています。持っていく前に、そのお店が穴銭を扱っているかを確かめておくと安心です。
電話では「寛永通宝が何十枚かあるのですが、穴銭も見てもらえますか」と聞けば十分です。
本物かどうか不安な物が混ざっていたら
寛永通宝の中に、妙に新しく見える物や、形の違う物が混ざっていることもあります。自分で削ったり、薬品で確かめたりするのはやめておきましょう。
おたからやの公式FAQでは、本物か分からない古銭・古紙幣でも、そのまま持ち込めると案内しています。気になる物は「これは本物か分からないのですが」と伝えて、一緒に見てもらえば大丈夫です。
偽物や複製品についての考え方は古銭の偽物の見分け方で詳しく紹介しています。
すぐに売らないなら保管にも気をつけて
『今すぐ売るかは決めていない』という場合は、保管の仕方で状態を守れます。各社の公式サイトでは、次のような注意が挙がっています。
- 素手で触らず、手袋をして扱う(おたからや)
- 湿気や酸化を防ぐため、古銭入れや専用のアルバムに入れる(おたからや)
- 湿気と直射日光を避ける(バイセル)
缶に入れっぱなしにしておくより、乾いた場所で専用のケースに移しておくと安心です。くわしくは古銭の保管方法と手入れを見てみてください。
珍しい物が混ざっているか、自分では見分けられそうにありません。
それで大丈夫です。分けておくのは査定をスムーズにするためで、見極めはお店に任せましょう。査定は無料のお店が多いので、まとめて見てもらってから売るかどうか決められます。
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古銭・古いお札の価値を査定で確かめる
寛永通宝などの穴銭、明治〜昭和の硬貨、旧紙幣、エラーコインも、まとめたまま査定してもらえます。磨かずにそのまま持ち込めばよく、店頭のほか出張査定やLINE査定も選べます。金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する古銭の買取価格は種類と状態で変わります。最新の条件は公式サイトで確認してください。
売り先の選び方は古銭の買取で売る前の準備で、穴銭全体の見分け方は穴銭の価値で紹介しています。古銭全体の価値の決まり方は古銭の価値の一覧と売り方にまとめています。
寛永通宝の価値について、よくある相談
知恵袋には、寛永通宝の価値についての相談がとても多く寄せられています。よく見かけるものを要約して答えますね。
裏に「文」、裏に波、裏に何もない物の3枚の価値は?
この3つは、それぞれ別の種類です。裏に波がある物は四文銭、裏に何もない物や裏に「文」がある物は、一般に一文銭とされます。
どれも多く残っている種類が中心ですが、書体や状態によって評価は変わります。写真だけで値段を決めるのは難しいので、3枚とも査定に出して比べてもらうのがおすすめです。
昔のお金の寛永通宝は、今売るとどれくらい?
寛永通宝の価値は、種類によって数百円ほどから10万円を超える物まで幅があります。福ちゃんの公式コラムの相場帯を見ても、種類しだいで大きく違いますよね。
『結局うちのはいくら?』という答えは、査定で種類と状態を見てもらって初めて分かります。
汚かったので磨いてしまった。もう売れない?
磨いた後でも、査定に出すことはできます。ただ、磨き傷は評価に響くことがあるので、これ以上は手を加えないでください。
まだ磨いていない物があれば、そのままの状態で一緒に持っていきましょう。
寛永通宝と一緒に、薄い天保通宝が出てきた
天保通宝は1835年に作られた百文銭で、裏に「当百」と書かれています。寛永通宝の一文銭5文半ほどの原料で、100文として使われたお金です。
貨幣博物館の資料には、天保通宝は額面より低い価値で使われたうえ、偽造も多かったと書かれています。厚さや作りが気になる物は、自分で判断せず、寛永通宝とまとめて査定に出してみてください。
天保通宝の種類については天保通宝の価値で紹介しています。
永楽通宝のほうが寛永通宝より価値があった?
江戸時代より前は、中国の明で作られた永楽通宝が日本でも使われていました。貨幣博物館では、永楽通宝は良質な銭とされていたと説明しています。
その後、幕府は1670年に寛永通宝以外の銭の使用を禁止しました。昔の使われ方の違いと、今の収集品としての評価は別の話なので、今の値段は種類と状態で見てもらいましょう。
よくある質問
寛永通宝の相場はいくらですか?
公的な相場はありません。買取福ちゃんの公式コラム(2026年3月21日掲載)では、島屋文が10万円〜30万円、松本銭が数百円〜1万円などの相場帯が出ています。実際の値段は査定で確かめてください。
寛永通宝の鉄銭にも価値はありますか?
鉄銭は1739年から作られ、のちに中心になったのでたくさん残っています。錆びやすいので状態の差が出やすく、種類と状態しだいで評価が変わります。
新寛永通宝の価値は、古寛永より低いですか?
古寛永の二水永のように希少性が高いとされる種類はありますが、新寛永だから低いとは限りません。バイセルの公式FAQでも書体の珍しさが評価の目安とされているので、査定で種類を見てもらいましょう。
寛永通宝の買取値段を上げるコツはありますか?
磨かない・洗わない・紐を外さないの3つが基本です。まとめて持っていき、明細を聞いて珍しい物が混ざっていないかを確かめましょう。
寛永通宝は今のお金として使えますか?
使えません。1円未満のお金は1953年12月31日限りで使えなくなっています。
まとめ
- 寛永通宝は1636年から幕末まで作られ、たくさん残っている銭です。
- 価値は種類(一文銭・四文銭・鉄銭・古寛永・新寛永など)と状態で決まります。
- 書体が珍しい物、母銭、島屋文などの珍しい種類は高く評価されることがあります。
- 何十枚もある時は、磨かずに裏の模様と色で分けて、まとめて査定を受けましょう。
- 穴銭の扱いは店ごとに違うので、持っていく前に確かめておくと安心です。






