当サイトの記事は、造幣局・日本銀行・貨幣博物館・財務省・国税庁など公的機関の情報、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。買取店の参考価格は記事執筆時点の公式表記で、日々変わります。
寛永通宝よりひと回り大きく、小判のような楕円形をした穴の開いた銭。それが天保通宝です。祖父母の家や蔵から何枚もまとめて出てきた、という方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、天保通宝の価値は「どの種類か」でまったく違います。手頃な物が多い一方で、珍しい種類やお手本になった母銭には、高い評価がつくこともあるんです。
この記事では、天保通宝の当時の価値と今の買取価格の目安、本物か不安な時の確かめ方、まとめて売る時の進め方が分かります。
祖母から天保通宝を10枚ほどもらいました。大きくて立派なので、けっこうな値段になるのでしょうか?
見た目が立派でも、値段は種類と状態しだいなんです。まずは磨かず、そのままの状態で、どんな種類が混ざっているかを見てもらいましょう。
天保通宝の価値は今いくら?先に結論
『結局いくらなの?』というのが一番知りたいところですよね。先にお伝えしておくと、古銭の相場は公的機関からは出ていません。
造幣局も、古いお金の市場での価値は把握していないと答えています。そのため、天保通宝の今の値段は、買取店の公式情報と実際の査定で確かめることになります。
- 天保通宝は大量に作られたので、多く残っている種類は手頃な値段が中心です。
- お手本になった母銭や、珍しいとされる種類は高く評価されることがあります。
- 同じ種類でも、状態によって評価は変わります。
- 磨いたり洗ったりすると、評価が下がるおそれがあります。
公式に出ている天保通宝の相場
天保通宝の値段を数字で載せている買取店は、多くありません。買取福ちゃんの公式コラム(2026年3月21日掲載)には、天保通宝の種類ごとの相場帯が出ています。
| 種類(公式コラムの表記) | 相場帯 | どんな物か |
|---|---|---|
| 天保通宝(本座長郭) | 数百円 | よく見かける種類の1つ |
| 天保通宝(会津長貝寶) | 数万円〜10万円超 | 名前に地名が入った、珍しいとされる種類 |
| 天保通宝(母銭) | 1万円〜10万円以上 | 銭を作る時のお手本になった物 |
このコラムには「製品の状態によっては買い取れない場合がございます」という注記があります。表の金額は、今の買取価格を約束するものではありません。
よく見かける種類は数百円という相場帯で、10枚あっても大きな金額になるとは限りません。高い評価がつくのは、珍しい種類や母銭が混ざっていた時です。
おたからやは「天保通宝おまとめ」も価格は問い合わせ制
おたからやの古銭ページには、「天保通宝おまとめ 計22枚 穴銭」のように、まとめて買い取った例が載っています。ただ、参考買取価格はすべて「ASK」で、金額は出ていません。
公式ページでは、古銭の参考価格は時期や相場で変わるので問い合わせてほしいと案内しています。天保通宝の買取価格を知りたい時は、写真を送るか、実物を見せて聞くのが確実です。
天保通宝とは?当時の価値と時代
天保通宝は、江戸幕府が1835年に発行した百文銭です(貨幣博物館)。1枚で100文として使うお金で、裏には「當百(当百)」と書かれています。
| 項目 | 天保通宝 | 寛永通宝の一文銭 |
|---|---|---|
| 発行された時代 | 1835年(天保の時代) | 1636年から幕末まで |
| 1枚の額面 | 100文 | 1文 |
| 形 | 楕円形で四角い穴 | 丸形で四角い穴 |
| 裏の文字 | 「當百」 | 何もない物、文字や波がある物 |
| 使われ方 | 額面を下回る価値で使われていた | 毎日の小銭として使われた |
貨幣博物館の解説によると、天保通宝は寛永通宝の一文銭5文半ほどの原料で、100文として通用させたお金でした。大量に発行されたため、物価が上がり続ける原因にもなったそうです。
天保通宝の当時の価値は?
『100文って、当時はどのくらいのお金だったの?』と気になりますよね。天保の時代の公定相場は、金1両=銭6,500文とされていました(貨幣博物館)。
100文は、その65分の1です。ただ、天保通宝は額面の100文より低い価値で使われていたと、貨幣博物館の資料に書かれています。
つまり、額面どおりの100文として受け取ってもらえないこともあった、ということなんです。
江戸の銭は、1,000文をまとめて1貫文と数えていました(貨幣博物館)。天保通宝10枚で、ちょうど1貫文の額面になる計算です。
江戸時代のお金を今の円に直す方法は、はっきり決まっていません。造幣局も「明確にお答えすることはできません」と答えています。
貨幣博物館は、18世紀の1両の目安を米の値段で約8万円、大工の賃金で約41万円と紹介しています。天保通宝が出たのは19世紀なので、時代も物の値段も違う点に注意して、あくまで目安として見てください。
天保通宝は今のお金として使える?
今のお金としては使えません。1円未満のお金は、1953年12月31日限りで通用力を失っています(日本銀行)。
天保通宝を銀行に持っていっても、交換はできません。値段がつくのは、古銭として買い取ってもらう時です。
「天保のお金」には小判や大判もあります
「天保のお金」で調べると、天保通宝のほかに天保小判や天保大判の話も出てきますよね。これらは同じ天保の時代の金貨で、銅の銭である天保通宝とはまったく別の物です。
小判や大判は評価のされ方も違うので、この記事では銭の天保通宝に絞ってお話しします。手元にあるのが楕円形の銅色の銭で、四角い穴が開いていれば天保通宝です。
表と裏の文字の読み方
天保通宝は、文字が読めると種類の見当がつけやすくなります。表は「天保通寳」、裏は「當百」と読みます。
裏の字が「富百」に見えるんですが、読み方が違うんでしょうか?
「當百」の「當」は、「当」の昔の字なんです。形が「富」に似ているので、そう読めてしまう方は多いですよ。
「寳」は「宝」の昔の字です。字が崩れて見えるため、「天保通賓」「天保通賽」と読まれることもあります。
- 表に「天保通寳」と読める(上・下・右・左の順に読む)
- 裏に「當百」と読める
- 文字の線がくっきりしているか、つぶれていないか
- 縁や穴のまわりが大きく欠けていないか
文字がくっきり残っているかどうかは、状態の評価にも関わります。読みにくいからといって、こすったり磨いたりはしないでおきましょう。
天保通宝は「天保銭」と呼ばれることもあります。「天保通貨」「天保の硬貨」と調べる方もいますが、指している物は同じです。
種類で値段が変わる理由
天保通宝の価値が「数百円」から「10万円超」まで分かれるのは、種類が細かく分かれているからです。ここが一番大事なところです。
福ちゃんの公式コラムの表を見ても、「本座長郭」「会津長貝寶」のように、字の形や作られた場所の名前で呼び分けられています。名前が違えば、評価も大きく違うんです。

うちの天保通宝が「本座長郭」なのか「会津長貝寶」なのか、自分で分かりますか?
字の形のわずかな違いで分けるので、慣れていないと難しいんです。名前は「査定で聞いてみる時の手がかり」くらいに覚えておけば十分ですよ。
『名前さえ分かれば値段も分かるのに』ともどかしく感じますよね。でも、種類を見分けるのはお店の仕事です。手元でできるのは、傷めずに持っていくことだと考えておきましょう。
母銭とはどんな物?
母銭は、銭をたくさん作る時の型取りに使われたお手本の銭です。福ちゃんの公式コラムでは、天保通宝の母銭に1万円〜10万円以上の相場帯が示されています。
ただ、普通の天保通宝と並べても、違いはわずかです。手元の1枚だけで母銭だと決めるのは難しいので、査定で「母銭の可能性はありますか」と聞いてみてください。
状態で評価が変わるところ
同じ種類でも、状態がいい物ほど評価されやすくなります。おたからやの公式FAQでは、査定で見るところとして刻印の状態・汚れ・保存状態などを挙げています。
| 状態の見え方 | 査定への影響の考え方 |
|---|---|
| 文字や縁がくっきりしている | 状態の良い物として評価されやすい |
| 錆や変色がある | 種類によっては査定の対象。状態は評価に影響する |
| 磨いた跡や洗った跡がある | 収集品としての評価に影響する場合がある |
| 大きく欠けている、割れている | 評価が下がりやすい |
買取福ちゃんの公式ページでも、変色や錆びがあっても買い取れる物はあるものの、状態の良い物よりは買取価格が下がると案内しています。今の状態のまま、それ以上傷めないことが大切です。
天保通宝の本物の確かめ方
『天保通宝は偽物が多いと聞いた』という方もいるかもしれませんね。実は、天保通宝は使われていた当時から偽造が多かったと、貨幣博物館の資料に書かれています。
だからこそ、手元の天保通宝を見て不安になるのは自然なことです。ただ、自宅で本物かどうかを確実に見分ける方法は、公的には示されていません。
- 表と裏、横からの写真を撮る
- 重さや大きさを、傷つけないように測ってメモする
- 他の天保通宝と並べて、色や厚みの違いを見ておく
- 気になる物を別の袋に分けておく
- 磨いたり、洗ったりする
- 薬品や磨き粉を使う
- 削ったり、叩いたりして中を見る
- 自分で偽物と決めて捨てる
厚みや色が他と違う1枚があっても、それだけで偽物とは言い切れません。逆に、珍しい種類の可能性もあります。
おたからやの公式FAQでは、本物かどうか分からない古銭・古紙幣でも、そのまま持ち込めると案内しています。「これだけ他と違うのですが」と伝えて、一緒に見てもらいましょう。
鑑定書を取る方法もある
収集用の貨幣に鑑定書を出しているのは、日本貨幣商協同組合です。全国の組合加盟店を通して申し込み、真正品と評価されると鑑定書が出ます。
鑑定料は、品物の時価が10万円未満でも11,000円(税込)かかります。期間も2週間〜2ヶ月ほど預けることになるので、よく見かける種類なら、まず買取店の査定で種類を確かめるほうが現実的です。
偽物や複製品の考え方は古銭の偽物の見分け方で、鑑定の流れは古銭の鑑定はどこでする?で紹介しています。
天保通宝を売る時の進め方
天保通宝は、1枚だけでなく何枚も、寛永通宝などと一緒に出てくることが多いですよね。慌てて1枚ずつ調べなくても大丈夫です。
- 磨かず、洗わず、紐に通したままの物はそのままにしておく
- 天保通宝と、寛永通宝などの丸い穴銭を分ける
- 天保通宝の中で、色・厚み・文字の形が違う物を別にする
- 穴銭を扱っているお店か、電話で確かめる
- 全部まとめて査定してもらい、明細で種類の説明を聞く
バイセルの公式FAQでは、錆を落とそうと洗ったり、紐に通すなどの整理をしたりせず、そのまま出すのが高価買取のポイントだと案内しています。きれいに見せたい気持ちは分かりますが、ここはぐっと我慢です。

写真で聞く時の撮り方
写真で目安を聞く時は、撮り方しだいで返ってくる答えの正確さが変わります。天保通宝は字の形で種類を見分けるので、文字がはっきり写るようにしておきましょう。
- 表と裏を1枚ずつ、真上から撮る
- 横から撮って、厚みが分かるようにする
- 定規を並べて、大きさが分かるようにする
- 明るい場所で、影や反射が入らないようにする
- 何枚もある時は、全体を並べた写真も1枚撮る
写真だけで種類や本物かどうかを決め切るのは難しいので、あくまで目安を聞くためのものです。気になる物があれば、最後は実物を見てもらいましょう。
一緒に出てきやすい穴銭も、まとめて見てもらう
天保通宝は、寛永通宝や文久永宝といったほかの穴銭と一緒に出てくることがよくあります。文久永宝は1863年に作られた四文銭で、これも幕末の銭です(貨幣博物館)。
種類の違う穴銭をまとめて出すと、お店も一度に見比べられます。文久永宝については文久永宝の価値で紹介しています。
お店によって天保通宝の扱いは違います
穴銭の扱いは、お店によって違います。持っていく前に確かめておくと、無駄足になりません。
| お店 | 天保通宝などの穴銭の扱い(公式) |
|---|---|
| おたからや | 穴あき銭も査定の対象。古銭の参考価格はASK |
| バイセル | 穴銭のページがあり、査定の対象として案内 |
| 買取福ちゃん | 公式コラムに天保通宝の相場帯を掲載 |
| 買取大吉 | 穴銭も査定の対象として案内 |
| 大黒屋 | 穴銭は買取対象外 |
大黒屋が穴銭を扱っていないのは、お店の方針です。電話では「天保通宝が何枚かあるのですが、穴銭も見てもらえますか」と聞けば十分ですよ。
天保通宝の値段がいくらになるか、売る前に知りたいです。
写真を送って聞ける査定方法もありますよ。おおよその目安を聞いてから、実物を見てもらうかどうか決めても大丈夫です。
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古銭・古いお札の価値を査定で確かめる
寛永通宝などの穴銭、明治〜昭和の硬貨、旧紙幣、エラーコインも、まとめたまま査定してもらえます。磨かずにそのまま持ち込めばよく、店頭のほか出張査定やLINE査定も選べます。金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する古銭の買取価格は種類と状態で変わります。最新の条件は公式サイトで確認してください。
査定の明細で聞いておきたいこと
天保通宝をまとめて出した時は、合計金額だけでなく中身も聞いておくと納得しやすくなります。聞くのは少し勇気が要りますが、遠慮しなくて大丈夫ですよ。
- 天保通宝が何枚あって、どんな種類と見られたか
- 値段がついた物と、つかなかった物はどれか
- 値段がつかなかった物は、どんな理由か
- 珍しい種類や母銭の可能性がある物はあったか
お店で聞く時は「どの天保通宝が評価されたのか、教えてもらえますか」と言えば伝わります。説明を聞いておくと、別のお店で見てもらう時にも役立ちます。
提示された金額に納得できない時は、その場で売らなくても大丈夫です。種類の説明をメモして、別のお店でも見てもらいましょう。
売り先の違いは古銭はどこで売る?で、売る前の準備は古銭の買取で売る前の準備で紹介しています。古銭全体の価値の決まり方は古銭の価値はどう決まる?で見られます。
天保通宝について、よくある相談
知恵袋には、天保通宝の価値や本物かどうかを尋ねる相談がたくさん寄せられています。よく見かけるものを要約して答えますね。
天保通宝の100文は、今の価値でいくら?
当時の価値を今の円に直す決まった方法は、ありません。天保の時代は金1両=銭6,500文が公定相場で、100文はその65分の1でした。
しかも天保通宝は、額面より低い価値で使われていました。当時の価値と、今の古銭としての値段は別物と考えておきましょう。
天保通宝で一番安い種類は、どれくらいの価値?
福ちゃんの公式コラムでは、よく見かける種類の本座長郭が「数百円」の相場帯です。ただ、これも今の買取価格を約束するものではありません。
状態によっては、もっと低くなることもあります。まとめて査定に出し、どの種類が何枚あったかを明細で確かめるのがおすすめです。
他より薄い天保通宝がある。偽物?
厚みが違うのは気になりますよね。天保通宝は当時から偽造が多かったので、作りの違う物が混ざっていることはあり得ます。
ただ、薄いから偽物、と自分で決めるのは早いです。削ったり磨いたりせず、そのまま査定で見てもらい、種類の説明を聞いてみてください。
専門のお店では、天保通宝は1枚いくらで売れた?
1枚いくらで売れたかは、種類と状態によって大きく違います。人から聞いた金額が、手元の天保通宝に当てはまるとは限りません。
同じ穴銭の寛永通宝の珍しい物については寛永通宝のレアな物と本物の見分け方で、穴銭全体の種類は穴銭の価値で紹介しています。
祖母からもらった天保通宝。売らずに持っていてもいい?
もちろん大丈夫です。思い出の品として手元に残す方もいます。
持っておくなら、状態を守る保管が大切です。おたからやの公式サイトでは、素手で触らず手袋を使い、古銭入れや専用のアルバムで保管するよう案内しています。
バイセルの公式サイトでは、湿気と直射日光を避けるよう案内しています。
くわしい保管の仕方は古銭の保管方法と手入れで紹介しています。
よくある質問
天保通宝の相場はいくらですか?
公的な相場はありません。買取福ちゃんの公式コラム(2026年3月21日掲載)では、本座長郭が数百円、母銭が1万円〜10万円以上などの相場帯が出ています。実際の値段は査定で確かめてください。
天保通宝は今のお金として使えますか?
今のお金としては使えません。1円未満のお金は1953年12月31日限りで通用力を失っています。古銭として買い取ってもらうことになります。
天保通宝が何枚もある時は、1枚ずつ売ったほうがいいですか?
まとめて査定に出し、明細で種類ごとの評価を聞くのがおすすめです。珍しい物があれば、その時に分けて考えましょう。
錆びている天保通宝でも買い取ってもらえますか?
錆や変色があっても、種類によっては買取の対象になります。状態は評価に影響するので、錆を落とさずにそのまま見てもらいましょう。
寛永通宝と天保通宝は、どちらが価値がありますか?
どちらも種類と状態しだいで、一概には言えません。寛永通宝の種類については寛永通宝の価値で紹介しています。
まとめ
- 天保通宝は1835年に発行された百文銭で、裏に「當百」とあります。
- 当時から額面を下回る価値で使われ、偽造も多かったとされています。
- 今の値段は種類しだいで、よく見かける種類は手頃、母銭や珍しい種類は高く評価されることがあります。
- 本物か不安でも、磨く・洗う・削るはせず、そのまま見てもらいましょう。
- 穴銭の扱いはお店ごとに違うので、持っていく前に確かめておくと安心です。






