当サイトの記事は、造幣局・日本銀行・貨幣博物館・財務省・国税庁など公的機関の情報、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。買取店の参考価格は記事執筆時点の公式表記で、日々変わります。
寛永通宝に混ざって、「永樂通寳」と読める穴銭が出てきた。中国のお金らしいけれど、『なぜ日本の家にあるんだろう』と不思議に思った方もいるはずです。
結論から言うと、永楽通宝の価値は「当時のお金としての価値」と「今の古銭としての価値」を分けて考えると分かりやすくなります。この記事を読めば、永楽通宝がどんなお金で、手元の物をどう扱えばいいかが分かります。
実家の古いお金の中に、永楽通宝が何枚かありました。中国のお金ですよね?日本でも使われていたんですか?
そうなんです、中国から入ってきて日本でも広く使われた銭なんですよ。今の価値は種類や状態で変わるので、まずは磨かずにそのまま取っておきましょう。
中国のお金が日本で使われていたのはなぜ?
貨幣博物館によると、日本では10世紀末から16世紀まで、国による銭の鋳造が行われませんでした。そのかわりに、12世紀以降は中国から入ってきた「渡来銭」がお金として広く使われたんです。
古代の日本は自分で銭を作っていましたが、958年の乾元大宝を最後に新しい銭は作られていません。足りない分を、中国の銭がおぎなっていたというわけです。
- 永楽通宝は、中国の明の時代の銭で、日本でもお金として使われました。
- 日本で大量に出土する銭の中では、6番目に多い種類です。
- 出土が多い銭なので、名前だけで珍しいとは言えません。
貨幣博物館の図録には、日本の大量出土銭で多い銭の順位が載っています。永楽通宝がどのあたりにいるのか、見てみましょう。
| 順位 | 銭の名前 | 中国の時代 |
|---|---|---|
| 1位 | 皇宋通宝 | 北宋 |
| 2位 | 元豊通宝 | 北宋 |
| 3位 | 熙寧元宝 | 北宋 |
| 4位 | 元祐通宝 | 北宋 |
| 5位 | 開元通宝 | 唐 |
| 6位 | 永楽通宝 | 明 |
| 7位 | 天聖元宝 | 北宋 |
| 8位 | 紹聖元宝 | 北宋 |
| 9位 | 政和通宝 | 北宋 |
| 10位 | 聖宋元宝 | 北宋 |
出典は貨幣博物館の常設展示図録(鈴木公雄『出土銭貨の研究』より作成)です。上位の多くは北宋の銭で、永楽通宝は明の銭として唯一ここに入っています。

永楽通宝の当時の価値は?
当時の永楽通宝は、1枚がいくらだったのでしょうか。気になりますよね。
江戸時代の説明では、銭は1枚=1文として使うお金でした。永楽通宝も、基本は1枚ずつ数えて使う小さなお金だったと考えると分かりやすいです。
ただ、銭なら何でも同じ扱いだったわけではありません。貨幣博物館のFAQでは、質の劣る銭を「ヒタ(びた)」と呼び、「良質とされた永楽通宝」よりは質が劣るとしています。
- 良質とされた銭
- 明から入ってきた銭
- 出土量でも上位に入る
- 質が劣るとされた銭
- 良質な銭と区別された
- 同じ銭でも扱いに差があった
その後、江戸幕府は1636年に寛永通宝を発行し、1670年には寛永通宝以外の銭の使用を禁止しました。ここで、永楽通宝がお金として使われる時代は終わります。
『今のお金にすると何円くらい?』と気になる方もいますよね。貨幣博物館は18世紀の1両を米価で約8万円と換算していて、元禄期の公定相場は「金1両=銭4000文」です。
単純に割ると1文は20円ほどになりますが、これは時代の違う数字を組み合わせた計算上の目安にすぎません。永楽通宝が使われた時代とはずれがあるので、参考程度に見ておいてください。
ちなみに、貨幣博物館は同じ1両を大工の賃金で換算すると約41万円としています。物差しを変えるだけで数字が大きく変わるので、「当時の1枚=今の何円」と言い切れないんです。
今の永楽通宝の価値は、状態と種類で変わります
ここからは、古銭としての今の価値の話です。結論から言うと、永楽通宝の価値を数字で出している公的機関はありません。
2026年11月4日に各社の公式サイトで確認した相場表にも、永楽通宝の金額はありませんでした。買取福ちゃんは公式ページで、穴銭は「同名の穴銭でも100円以下の価値のものから数10万円以上の価値があったりします」と説明しています。
つまり、同じ永楽通宝という名前でも、どれも同じ値段というわけではないんです。
| 見られるところ | 手元での見方 |
|---|---|
| 文字の形 | 「永樂通寳」の4文字がくっきり読めるか |
| 色と素材 | ふつうは銅銭の赤茶色やこげ茶色 |
| 状態 | 欠けや大きな錆、磨いた跡がないか |
| 枚数 | 1枚だけか、ほかの穴銭とまとまっているか |
ふつう手元から出てくる永楽通宝は、銅銭であることがほとんどです。永楽通宝の銅銭の価値は、出土が多い種類なので、状態や文字の特徴を見たうえで判断されます。
銀色の物や金色に光る物が出てくることもあります。作られた目的や時代が違う物の可能性もあるので、自分で削ったりこすったりして確かめるのはやめておきましょう。
そのままの状態で、穴銭を扱うお店に見てもらうのが近道です。
永楽通宝は1枚だけで、ほかは寛永通宝ばかりです。1枚だけでも見てもらえるものでしょうか。
もちろん大丈夫ですよ。ただ、1枚だけ抜き出すより、寛永通宝もいっしょに全部見てもらうほうが話が早いです。思わぬ種類が混ざっていることもありますからね。
『どうせ値段がつかないなら、持っていくのも気が引ける』と思う方もいるかもしれません。でも、値段がつかない理由を聞けるだけでも、残りをどうするか決めやすくなりますよ。
穴銭全体の見分け方は穴銭の価値と見分け方で、ほかの中国の銭が混ざっている時は中国古銭の価値も参考にしてみてください。
永楽通宝を買取に出す時の手順
永楽通宝の買取は、穴銭を扱っているお店かどうかを先に確かめるのがポイントです。お店によって扱いが違うからです。
例えば大黒屋は、公式ページで穴銭を買取対象外としています。一方で、おたからや・バイセル・買取福ちゃん・買取大吉は、穴銭も査定の対象として紹介しています。
- 永楽通宝・寛永通宝など、文字ごとに分ける
- 磨かず洗わず、そのまま袋や紙に包む
- 穴銭を見てもらえるか、お店に電話で確かめる
- 本人確認書類を用意して査定を受ける
- 値段がつく物とつかない物の理由を聞いて決める

電話では「永楽通宝などの穴銭が何十枚かあるんですが、見てもらえますか」と聞けば十分です。紐に通したままの物も、ほどかずにそのまま持っていきましょう。
PR|古銭・古紙幣の買取
古銭・古いお札の価値を査定で確かめる
寛永通宝などの穴銭、明治〜昭和の硬貨、旧紙幣、エラーコインも、まとめたまま査定してもらえます。磨かずにそのまま持ち込めばよく、店頭のほか出張査定やLINE査定も選べます。金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する古銭の買取価格は種類と状態で変わります。最新の条件は公式サイトで確認してください。
古銭全体の売り方は古銭の買取|売る前の準備で、ほかの古銭の目安は種類別の古銭の価値で紹介しています。
永楽通宝について、よくある相談
知恵袋に寄せられている相談を、要約して答えますね。
開元通宝・洪武通宝・永楽通宝、それぞれの価値は?
どれも中国の銭で、開元通宝は唐、永楽通宝は明の銭です。開元通宝は出土の多い銭の5位に入っています。
それぞれの値段を公式に示した情報はないので、1枚ずつの金額は査定で確かめることになります。種類ごとに分けて持っていくと、お店も見やすくなりますよ。
中国で見てもらったら偽物と言われた
本物かどうかの判断は、見る人や場所によって分かれることもあります。気になる時は、日本で穴銭を扱っているお店でも見てもらってみてください。
ただし、日本貨幣商協同組合の鑑定書は、外国貨幣は発行の対象外です。永楽通宝は中国の銭なので、鑑定書ではなく査定で判断してもらう形になります。
永楽通宝は、寛永通宝より価値があったの?
当時、永楽通宝は「良質とされた」銭で、質の劣る銭と区別されていました。ただ、寛永通宝と比べた交換の割合を示す公式の記述は見当たりません。
今の古銭としての価値も、名前の比べっこより、1枚ずつの状態や特徴で決まります。
よくある質問
永楽通宝の価値はいくらですか?
公的機関は古銭の相場を出しておらず、各社公式の相場表にも永楽通宝の金額はありませんでした。出土の多い銭なので、状態や特徴によって評価が変わります。
永楽通宝の当時の価値はどれくらい?
江戸時代の説明では銭は1枚=1文です。今の円に直した公式の数字はなく、計算で出しても参考程度の目安になります。
永楽通宝の買取はどこでできますか?
穴銭を扱っている買取店で査定できます。お店によっては穴銭を対象外にしているので、事前に電話で確かめましょう。
錆びた永楽通宝はきれいにしてから売るべき?
磨いたり洗ったりせず、そのまま持っていきましょう。磨き傷は収集品としての評価に響く場合があります。
まとめ
- 永楽通宝は明の銭で、渡来銭として日本でも広く使われました。
- 日本の大量出土銭では6位で、名前だけで珍しいとは言えません。
- 当時は「良質とされた」銭で、1670年に寛永通宝以外の銭の使用が禁止されました。
- 今の価値は状態と特徴で変わり、公式の相場表に金額はありません。
- 穴銭を扱うお店を選び、磨かずにまとめて査定に出しましょう。






